ナッツアレルギーについて
近年、お子様から大人まで「ナッツアレルギー」を発症する方が急増しています。ナッツ類によるアレルギーは、強いアレルギー反応(アナフィラキシー)を引き起こしやすいため、適切な診断と対策が非常に重要です。
近年増え続けるナッツアレルギー
以前は食物アレルギーといえば卵や牛乳、小麦が中心でしたが、近年ではクルミやカシューナッツなどの「木の実類(ナッツ類)」によるアレルギーが急増しています。
ナッツ類は、お菓子やドレッシング、カレーなどの加工食品にも隠れて使われていることが多く、誤って食べてしまう事故も増えています。また、一度発症すると自然に治りにくい傾向があるため、正しい知識を持って付き合っていくことが大切です。
「ナッツ=全て除去」ではありません
「ナッツアレルギー」と診断されると、「ナッツとつくものはすべて食べられないの?」と不安になるかもしれません。しかし、すべてのナッツ類を一括りで完全に除去する必要はありません。
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ナッツには種類があり(クルミ、カシューナッツ、アーモンド、ピスタチオ、ピーナッツなど)、反応するタンパク質が異なります。
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クルミとペカンナッツ、カシューナッツとピスタチオのように「構造が似ていて同時に症状が出やすい組み合わせ(交差反応)」もありますが、全く別の種類のナッツであれば問題なく食べられるケースも多くあります。
当院では、患者様の食生活の制限(QOLの低下)をできる限り減らすため、「正しく診断し、避けるべきナッツだけを必要最小限除去する」診療を心がけています。
当院での診察の進め方
当院では、問診に加えて以下のような専門的な検査を行い、一人ひとりの状態を詳しく調べます。
1. イムノキャップコンポーネント検査(血液検査)
通常の血液検査(IgE抗体検査)では「クルミ」「ピーナッツ」などの食品全体に対する反応を見ますが、コンポーネント検査ではアレルゲンの“成分(タンパク質の分子レベル)”まで細かく分析します。
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メリット: 真のアレルギーなのか(単なる交差反応か)を判定しやすく、アナフィラキシーなどの重症化リスクが高いタイプかどうかをより精度高く診断できます。
2. 皮膚プリックテスト
アレルゲンのエキス(または現物)を皮膚(腕など)に少量乗せ、専用の小さな針で皮膚の表面に軽く刺激を与えて、15分後に出てくる赤みや腫れを確認する検査です。
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メリット:バイファケーテッドニードル という針は痛みはほとんどなく、その場で迅速に(約15分〜20分で)結果がわかるため、診察当日にアレルギーの可能性を判断する有効な手がかりになります。針の消毒のため予約での検査となります。また、使用するナッツ類は持参していただきます。この検査は抗ヒスタミン薬は7日間程度休んで行う必要があります。
万が一のアナフィラキシーへの備え
針のない新しい治療薬「ネフィー(点鼻薬)」も選択可能に
万が一、誤食などでアナフィラキシー(息苦しさ、全身のじんましん、意識低下など)を起こしてしまった場合、一刻も早くアドレナリンを投与する必要があります。
これまでアナフィラキシーの緊急補助治療薬としては太ももに注射する筋肉注射薬(エピペン)が主流でしたが、新たに針を使わない点鼻タイプのアドレナリン製剤「ネフィー」が使用できるようになりました。
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注射の痛みや恐怖感がないため、小さなお子様や「刺すのが怖い」という方でも落ち着いて使いやすいのが大きな特徴です。
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鼻の穴に差し込んでスプレー(噴霧)するだけで、注射と同等の迅速な効果が得られます。
当院では、患者様のお身体の状態や心理的な負担に合わせ、緊急時の対応薬についても丁寧にご案内・処方を行っております。
ご相談・受診のご案内
ナッツアレルギーは正しく診断し、正しいリスク管理を行えば、過度に恐れる必要はありません。
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「以前ナッツを食べて違和感があった」
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「どのナッツなら食べて良いのか整理したい」
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度当院へご相談ください。耳鼻咽喉科の視点から、分かりやすくサポートいたします。
